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Space Syntaxを学ぶ #4
by marie nakaso_ Jan 16, 2017

事務所があるエリア(水道橋・飯田橋・九段下エリア)のdepthmapを作成し、通勤ルートと比較することでルート選択とSpace Syntaxの関連性について検証してみました。
通勤ルートは毎日頻繁に使用しているルートとしています。
Depthmapで作成した日建設計周辺のIntegration map/Connectivity
Integration map
Integration_map
Connectivity map
Connective_map
■検証
各駅から会社までの最短ルートを算出しました。
対象とした駅:飯田橋駅/水道橋駅/九段下駅
使用ツール:Shortest Walk Gh (by McNeelEurope)
http://www.food4rhino.com/app/shortest-walk-gh
街路ネットワーク図上にStart pointとGoal pointを設定し距離による最短ルートを導き出します。
Start point:飯田橋/水道橋/九段下
Goal point:日建設計
上にスタートポイント/目的地となるエンドポイントを決め最短ルートを抽出しました。
MAP
■結果
下記、算出結果になり、それぞれの駅からの最短ルートと距離がわかりました。
飯田橋駅:774M
水道橋駅:338M
九段下駅:574M
次にチーム内で実際に通勤時にどのルートを使用しているか調査を行い、その理由についてアンケート調査を実施しました。
アンケート:「どうしてそのルートを選択したか?」
・コンビニに立ち寄る
・人通りが多いルートは避けたい
・車の往来が激しいルートは避けたい
・日影が多いルートを選んだ
・信号待ちを避けたい
・緑が多いルート
・歩き易さ
■考察
Space SyntaxではIntegration値が高い街路は他の空間からのアクセスが容易で対象エリアの中心的場所と考えられており、Integration値が低い場合は他の空間からのアクセスが容易でない分離された空間であると考えられております。
今回の検証指標は相互の距離に依存せず、目的地までの曲がる回数や対象領域の分割数を考慮に入れ、それを移動効率性として定量的に評価しています。
Space SyntaxではIntegration値が高いルートはConnectivity (アクセス性)が高い大通りを示しており歩行量が多いことになります。
今回ツール(Shortest Walk Gh)により算出した最短ルートは距離のみで算出した結果でありますが、チームメンバーで実際に使用している通勤ルート選択に近似したルートであることがわかりました。
大通り・裏道(脇道)が多々混在しているルートでは、必ずしもIntegration値が高いルートを選択しているわけではなく、人の振る舞いとしてチーム内アンケート結果にも挙がりました諸要因に起因しルートが決まってくるのではないかと推察しております。
ルート選択には多々諸要因がありますが、平日の通勤時の場合は単純な最短距離を優先し、休日のそぞろ歩きでは移動効率性を優先すると考えられます。
Integration値は、空間同士の距離に依存しない為、通勤時など最短距離を優先する時間帯は、Integration値による分析が適用しにくく、通勤時間帯に関しては、歩行量とIntegration値との間に相関関係が見られないことが言えるかと思います。
一方、休日昼間では、Integration値と歩行量との相関関係が高いと考えており、そぞろ歩きの様な行動をとる場合にはSpace Syntaxが比較的よくあてはまるだろうと考えております。
今後の検証で個々の人の振る舞いを指値化したいと考えております。
Integration/Connectivityに人の振る舞いを加味することで対象エリアに対して最適なルートを設計/計画できないであろうかと考えております。
次回は3D Isovistを用いた都市空間の評価手法をご紹介いたします。


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Tags
#Space_Syntax
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