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Material Experiment #5
by Takashi Sato_ Jan 30, 2017

これまで実験を重ねてきたバイメタルの性質を利用した照明器具のデザインを「建築家のあかりコンペ2016」に応募しました。最優秀賞を頂くことができましたので、今回はそのご報告です。

今年のコンペのテーマは、「人が集まるあかり」を「LED光源と現代の技術を駆使し量産可能な照明器具」として提案することでした。

私たちはLEDから発生する熱を逃がしつつ利用することで、かたちが変化する照明をデザインしました。ゆっくりとした光の変化によって空間にきっかけをつくりだすあかりです。

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LEDは光に含まれる熱の少ない優れた光源ですが、内部に発生する熱が精密機器であるLED素子に悪影響を及ぼすという熱処理の課題を抱えています。

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そこで熱膨張率の小さいアルミニウムと熱膨張率の大きいPET樹脂の間にLED素子を挟み込むことで、発生することが避けられないLEDの熱を照明器具の変形に利用し、かつLED素子の熱を逃がすヒートシンクとしても機能する照明をデザインしました。

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熱による変形の大きさは、2層に貼りあわせた素材の熱膨張率の違いによって異なります。今回は「量産できる」照明器具であることを考慮し、身近に手に入り、加工性がよいアルミニウムとPET樹脂の組合せを選びました。

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器具にはLED素子がグリッド状に配置されており、その点灯範囲をコントロールできる仕組みになっています。LEDの点灯範囲を変化させることで、さまざまな光の変化をつくりだすことができます。

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この照明を壁に設置した場合のイメージです。下向きに照らすことで局所的に明るくして使うこともできます。光らせ方を変えれば、空間全体を明るくする照明としても使用できます。

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この照明は天井にも取り付けることができます。

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光が変化することによって、異なる空間の使い方が生まれます。このあかりは、ゆっくりとその光を変化させながら、その場所に物語のきっかけをつくりだすあかりです。

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公開二次審査では、LEDの熱に着目して照明器具のデザインに昇華した点や実現可能性の高い提案である点を評価していただきました。二次審査に向けてモックアップも制作しました。ぜひ商品化していただけるよう今後も研究を続けていきます。


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#Material_Experiment
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