Rhinocerosにて、指定したラインに沿って断面をカットし、dwg形式で保存するスクリプトを作成したので紹介します。 このスクリプトは下記のような用途に向いています。
- 大量の通り心をまとめてカットしたい
- 日々生き物のように変わる通り心に追従してカットしたい
- ヘビのようなうねる階段の展開図をつくりたい
大まかな手順としては、
①ライノプラグインのsection toolsをインストール
②カットレイヤを作り、その中にカットラインを入れる
③Autosection.pyを実行
となります。それでは手順を紹介します。
--------------------------------------------------------------------------------------------
①ライノプラグインのsection toolsをインストール
http://wiki.mcneel.com/labs/sectiontools
section toolsは、ライノにて複数の断面ラインをカットできる便利なプラグインです。
今回のスクリプトはこれを組み合わせて作成していますので、こちらをインストールしてください。
②カットレイヤを作り、その中にカットラインを入れる
-1 polylineかlineのみ入れてください。それ以外はエラーになります。
-2 そのラインにオブジェクト名をつけてください、その名前のdwgで保存されます。
ラインにオブジェクト名がない場合、名前をつけるためのダイアログボックスが出るので、名前をつけましょう。
③Autosection.pyを実行
pythonscriptを実行すると、カット断面が保存されているレイヤを指定するダイアログボックスが出ますので指定してください。このレイヤ内の線に沿ってカットします。
そうすると、高速で断面をカットしていきますので待ちましょう。
コマンドラインに ---Processing End --- とでると完了です。My Documentsにdwgが保存されています。
Tips
- 単線の場合、始点と終点を指定すると、そこを時計回りに見て切ります。
反対に見たいときは、lineの方向をflipしてください。
- 階段に沿ったポリラインにすると、各ラインに沿って切り、整列します。
それを赤い線で順番に横並びにすると、展開断面ができます。
- 半径500mの円柱をまるごとカットする方式なので、それ以上巨大な建物は未対応。
--------------------------------------------------------------------------------------------
以上になります。
曲面や複雑形状が得意なRhinocerosですが、その形が複雑であるほど、その分だけ2Dの断面図が多くなる傾向があります。この状況にプラスして、通り心が頻繁に変わる場合、多くの時間と労力が必要となります。
今回のスクリプトはそのような経験から作成に至りました。既存のプラグインとpythonscriptを合わせることで、より便利なツールを作ることができます。今後も役に立ちそうなツールを作っていきたいと思います。
コメントをするにはログインしてください。